新湘南電鐵 横濱工廠archive

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2017年 05月 05日

電気のお勉強その5 ステージ2(後編) 合成抵抗計算 実践編

ステージ2の後編です。
ここでは実際の抑速回路の抵抗計算をします。

その1、装備の確認

さて、いよいよ実践編です。
ここで初めて実際の抵抗勢力と遭遇します。
戦いを開始する前に、こちらの装備を確認しておきましょう。

まずは呪いのお札ですが、そろそろ呪いではなくお守りであることが理解されたでしょうか?
ではこれからは護符と呼びましょう(^^)
(1)電圧(V)=電流(A)×抵抗(Ω)
(2)電流(A)=電圧(V)/抵抗(Ω)
(3)抵抗(Ω)=電圧(V)/電流(A)
(4)電力(W)=電圧(V)×電流(A)
(5)電力(W)=電流(A)×電流(A)×抵抗(Ω)
(6)電力(W)=電圧(V)×電圧(V)/抵抗(Ω)

そして、基礎編の中で獲得してきた装備も再確認しましょう。
(7)直列抵抗の合成抵抗は抵抗1+抵抗2+抵抗3+・・・・
(8)並列抵抗の合成抵抗は
  ①電圧を決める。
  ②護符(2)で個々の抵抗を通る電流を計算する。
  ③②で計算した電流を全部合計する。
  ④①で決めた電圧と③で合計した電流を護符(3)に入れて合成抵抗を出す。
そして、飛び道具が2つです。
(9)同じ抵抗の並列接続の場合、合成抵抗は1個の抵抗値を個数で割る。
(10)異なる抵抗の並列接続の場合、合成抵抗=抵抗1×抵抗2/(抵抗1+抵抗2)

どうですか?
これだけ装備が充実すれば、何とか最後までクリアできそうですね。

では、ステージ2実践編、逝きましょう・・・でも、ここにちょっとダンジョンが(^^;;;

その2、固定抵抗の正体は?

c0207199_141815.jpg
上の図で簡単に固定抵抗46Ωと書いてありますが、実はこの値、間違いでして、
実際の固定抵抗は下の画像のような姿をしています。
一体いくつの抵抗がついているのでしょう?
c0207199_1421441.jpg
この固定抵抗は560Ωが10個と
1000Ω(1kΩ)が2個の並列抵抗です。
c0207199_1433320.jpg
c0207199_1434058.jpg
この並列抵抗を図に表すとこうなります。
これこそ隠れたボスキャラなんです(^^)

鉄の鎧を着た武将か、はたまたキャタピラを装備した戦車か、
どうやって攻略しましょうか?

その3、固定抵抗の攻略
c0207199_1441396.jpg
正攻法でも攻略できますが、ここは一発飛び道具で行ってみましょうか。
抵抗の種類は2種類ですから、まずはこれを使いましょう。
(9)同じ抵抗の並列接続の場合、合成抵抗は1個の抵抗値を個数で割る。

①560Ωが10個なので、560Ω/10個=56Ω。
②1000Ωが2個なので、1000Ω/2個=500Ω。
そうすると、下の図のように書き換えられます。
c0207199_1445144.jpg

これはまた可愛くなりましたね。

ここで手を緩めず、最終兵器
(10)異なる抵抗の並列接続の場合、合成抵抗=抵抗1×抵抗2/(抵抗1+抵抗2)
を繰り出しましょう。
合成抵抗=56×500/(56+500)=28000/556≒50.36Ω
これが中ボス固定抵抗の正体です。

ここで安心せず、正攻法で一度確認しておきましょう。
①電圧をNゲージで使われる12Vとしましょう。
②560Ω1個を通る電流は12V/560Ω=0.0214285A
560Ωは10個なので、0.0214A×10個=0.214285A
 1000Ω1個を通る電流は12V/1000Ω=0.012A
 1000Ωは2個なので、0.012A×2個=0.024A
③電流の合計は0.214285A+0.024A=0.238285A
④合成抵抗=12V/0.238285A≒50.36Ω
よし、合ってますね。
これで固定抵抗、攻略完了しました。
ちなみに実際にこの合成抵抗を測定したら48Ωでした。
テスターもいい加減なものですし、個々の抵抗もバラツキがありますので、誤差の範囲内、でしょうか(^^)

これ以降、固定抵抗は50Ωとして扱うことにしましょう。
c0207199_1461816.jpg


その4、ポテンショメーター

固定抵抗は攻略しましたので、次はポテンショメーターです。
これは真ん中の黄色いツマミを回すと抵抗が1Ωから100Ωまで変化します。
下の画像は上から1Ω、50Ω、100Ωです。
この3種類くらい検討しておくことにしましょうか。
c0207199_1471393.jpg
c0207199_1471939.jpg
c0207199_1472359.jpg



その5、固定抵抗とポテンショメーターの合成抵抗

ここまで来たら怖いものなしですね。一気にステージ2をクリアしましょう。
使うのは我らが無敵の最終兵器
(10)異なる抵抗の並列接続の場合、合成抵抗=抵抗1×抵抗2/(抵抗1+抵抗2)
です。

では、逝きま~す。

(1)ポテンショメーター1Ω、固定抵抗50Ω
合成抵抗(1)=1×50/(1+50)=50/51=0.98Ω

(2)ポテンショメーター50Ω、固定抵抗50Ω
合成抵抗(2)=50×50/(50+50)=2500/100=25Ω
これは同じ抵抗値なので1つ前の(9)でも出せましたね。

(3)ポテンショメーター100Ω、固定抵抗50Ω
合成抵抗(3)=100×50/(100+50)=5000/150=33.333Ω

はい、ステージ2、クリアです。
お疲れ様でした。

次はまたスレッドを変えてステージ3です。
こちら
もうあとは難しいところはありませんので、一気にラストステージまで行きます。
c0207199_148378.jpg

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# by nari-masa | 2017-05-05 14:16 | 電気制御 | Comments(0)
2017年 05月 05日

電気のお勉強その4 ステージ2(前編) 合成抵抗計算 基礎編

こちらはステージ2の前編、合成抵抗計算の基本についてです。

では早速。

あ、そうそう、呪いのお札ね(^^)
(1)電圧(V)=電流(A)×抵抗(Ω)
(2)電流(A)=電圧(V)/抵抗(Ω)
(3)抵抗(Ω)=電圧(V)/電流(A)
(4)電力(W)=電圧(V)×電流(A)
(5)電力(W)=電流(A)×電流(A)×抵抗(Ω)
(6)電力(W)=電圧(V)×電圧(V)/抵抗(Ω)

今回は図の②の部分の抵抗計算です。
なお、本家Blogでちょっとトラブってしまった①モーターの抵抗値は、今回は主題ではないので1個40Ωと仮定して話を進めます。
c0207199_1325850.jpg


その1、抵抗とは

今回の「抵抗の計算」について話を進める前に「そもそも電気抵抗って何だ」?というところを超簡単に説明しておきます。
これこそ工学的には全然別物なんですが、まあ、抵抗ってこんな感じ、とイメージして戴ければOKかと。
逆にこのイメージがないと、この先の話が見えなくなりそうですから。
c0207199_13265148.jpg

絵のように、電圧、電気抵抗、電流というのは液体が流れるパイプ(例えば水道管)をイメージすると理解しやすいかと思います。面倒なので説明は全部水道管と水道水にしてしまいましょう(^^)

電圧とは水圧、電気抵抗とは水道管が細くなっているところ、電流とは水の流れる量、に置き換えて考えてください。

あと、抵抗については「大きい、小さい」という表現と「高い、低い」という表現があります。
「大きい、小さい」を使うとパイプの太さと勘違いしやすいので、ここでは「高い、低い」で統一することにします。
抵抗値が高いほど水や電気が流れにくい、と言う意味です。
え~と、コレステロールや中性脂肪が高いと血液が流れにくい、と憶えましょうか(^^)

さて、図を見て戴くと・・・
水道管の途中が細くなっているので、ここを通る水の量は絞られます。
この図でイメージできることは
(1)水圧が同じならパイプが細い(抵抗が高い)ほど流れる水の量は少ない
(2)水圧を上げてやればパイプの太さが変わらなくても流れる水の量は増える
(3)逆に言えば、パイプの太さ(抵抗)が同じなのに流れる水の量が増えたということは水圧が上がったということ。
ですよね。
(4)流れる水の量を増やすには水圧を上げるかパイプを太く(抵抗を低く)してやればいい、とも言えます。

これを電気の話に置き換えると
(1)電圧が同じなら電気抵抗が高いほど電流は少ない
(2)電圧を上げてやれば電気抵抗が変わらなくても電流は増える
(3)逆に言えば、電気抵抗が同じなのに電流が増えたということは電圧が上がったということ。
となります。
(4)は、電流を増やすには電圧を上げるか抵抗を下げればいい、ということですね。

これを式で表したものが呪いのお札(1)
電圧(V)=電流(A)×抵抗(Ω)
なんです。
全部当てはまるでしょ?

呪いのお札
(2)電流(A)=電圧(V)/抵抗(Ω)
(3)抵抗(Ω)=電圧(V)/電流(A)
は(1)を変形したものなので、言っていることは同じです。

その2、抵抗の直列接続

続いては抵抗の直列接続です。
これは比較的分かり易いので、あまり心配はいらないかと(^^)

c0207199_1328424.jpg
2個以上の抵抗を直列につないだらトータルの抵抗(合成抵抗といいます)はどうなるか?
これはイメージ図の通り、単純な足し算でいいと思います。
例えば100Ωの抵抗を2個直列につないだら100(Ω)+100(Ω)=200(Ω)ですし、
100Ωと50Ωなら100(Ω)+50(Ω)=150(Ω)です。

3個以上でも同じことで、どんどん足し算していけばいいです。
つまり、直列接続時の合成抵抗は、
合成抵抗(Ω)=抵抗1(Ω)+抵抗2(Ω)+抵抗3(Ω)+・・・・
です。


この話はステージ3で使うことになります。
次回はステージ2の中での最難関、抵抗の並列接続の合成抵抗計算です。
これが分かればもう攻略できたも同然(^^)

※実は、この図を「水の抵抗」に使った場合はあまり正確な表現ではありません。
水(流体)には粘性とか配管断面積とか管内抵抗とか流速とかパスカルの定理とか、電気にはない条件がいろいろ付きます。
これらは「流体力学」というもので説明されるのですが、今回の話とは無関係ですのでパス。
ここは単純に電気抵抗の直列接続はこんなイメージ、と理解して戴けばOKです。

その3 抵抗の並列接続

では抵抗の並列接続です。

c0207199_13284619.jpg

水道管のイメージだとこんな感じでしょうか?
配管の途中に細いパイプが2本並列であります。
この細いパイプ1本1本の抵抗値は分かっているとして、トータルの抵抗、合成抵抗はいくらでしょう?

直列接続と違って抵抗値の足し算というわけにはいかないようです。
なぜなら、足し算だと必ず抵抗値は抵抗1個だけの時より高くなりますが、
並列接続では1本より2本、2本より3本の方が流れる水の量(電気で言えば電流)が多くなります。

そうすると呪いのお札(3)
抵抗(Ω)=電圧(V)/電流(A)
の電流(分母)が大きくなり、逆に抵抗は低くなるからです。

ここで、各パイプを流れる水の量、すなわち電流に着目してみましょう。
細いパイプつまり抵抗の1本1本を流れる電流を全部足し算すると、この並列接続された抵抗全体を流れるトータルの電流値になるはずです。

c0207199_13303798.jpg


もうこの辺で水道管の絵から離れて、電気回路の絵にします。
書いてあることは一つ前の水道管の絵と同じです。
この電流1と電流2を計算して足せば、この回路を流れるトータルの電流が求められます。
c0207199_13314958.jpg


上の例をちょっと計算してみましょう。
電圧を1V、抵抗1を1Ω、抵抗2を2Ωとしたとき、全体を流れる電流は?

c0207199_13323651.jpg
まず抵抗1を流れる電流1の計算
電圧=1V、抵抗1=1Ωを
呪いのお札(2)
電流(A)=電圧(V)/抵抗(Ω)
に当てはめると、
電流1=1(V)/1(Ω)=1(A)

抵抗2を流れる電流2は、全く同様に
電流2=1(V)/2(Ω)=0.5(A)

なので、トータル電流=電流1+電流2=1(A)+0.5(A)=1.5(A)
になります。
電圧1Vの時にこの回路を流れるトータル電流は1.5Aだったんですね。
c0207199_13343280.jpg
さて、電圧1Vのときのトータル電流が1.5Aと分かったので、こんどはこれを
呪いのお札(3)
抵抗(Ω)=電圧(V)/電流(A)
に入れて計算すると、
抵抗(Ω)=1(V)/1.5(A)=0.667(Ω)
が出てきます。
これこそがこの回路の合成抵抗なんです。

以前に「呪いのお札(2)と(3)の合わせ技で攻略」と書いたのはこの意味です。
では、並列接続の合成抵抗の計算方法をまとめておきましょう。
個々の抵抗値が分かっている場合です。
(公式はありますが、先に公式を出してしまうと「なぜそうなるのか」が分からなくなりますので、ちょっと愚直に)。

手順1:回路にかかる電圧(V)を決める。値はいくらでもかまわないが計算の最後まで変えないこと。
手順2:呪いのお札(2)
    電流(A)=電圧(V)/抵抗(Ω)
    を使って、抵抗1個1個を流れる電流を全部計算する。
手順3:手順2で計算した電流値を全部足し合わせてトータルの電流値を求める。
手順4:呪いのお札(3)
    抵抗(Ω)=電圧(V)/電流(A)
    に手順1で決めた電圧(V)と手順3で計算したトータル電流(A)を入れて合成抵抗を求める。

これで並列接続の合成抵抗がわかります。

その4 抵抗の並列接続の便利技

抵抗の並列接続の計算は上でできるようになりましたが、ここで少し便利な技をご紹介。
まずは
「同じ抵抗が複数並列接続されているときは、1個の抵抗値を個数で割ればいい」
です。
c0207199_13362715.jpg

図のように、50Ωの抵抗が2個並列なら50Ω/2個=25Ω。
ホントかどうか確認しましょう。
もう呪いのお札(2)と(3)は使えますよね。

(1)電圧を100Vとする。
(2)電圧100Vのとき、50Ωの抵抗1個に流れる電流は100(V)/50(Ω)=2(A)。
(3)50Ωの抵抗が2個なので、全体を流れる電流は2(A)+2(A)=4(A)。
(4)合成抵抗は100(V)/4(A)=25Ω。

うん、合ってますね。では、数がもっと多かったら?
では100Ω抵抗が10個なら100Ω/10個=10Ωになりますかね?
c0207199_13375152.jpg

(1)電圧を100Vとする。
(2)抵抗1個を通る電流は100V/100Ω=1A
(3)抵抗が10個なので、トータルの電流は1A×10個=10A
(4)合成抵抗は100V/10A=10Ω

やっぱり合ってますから、この技は使えますね。
では、2個の抵抗値が違ったらどうしましょう。
電流の足し算→合成抵抗でやれば結果は出るのですが、もう少し簡単に計算できないかな?

ここのスゴ技は

合成抵抗=抵抗1×抵抗2/(抵抗1+抵抗2)

というのがあります。
2つの抵抗値を掛け算したものを足し算したもので割ると合成抵抗が出るんです。
c0207199_13385735.jpg

例えば図のように30Ωと50Ωの合成抵抗は?
30(Ω)×50(Ω)=1500
30(Ω)+50(Ω)=80
なので、合成抵抗は
1500/80=18.75(Ω)
になるんですけど、ホントかなあ?

検算しましょう。
(1)電圧は100V
(2)30Ωを通る電流は100(V)/30(Ω)=3.333(A)
  50Ωを通る電流は100(V)/50(Ω)=2(A)
(3)トータル電流は3.333(A)+2(A)=5.333(A)
(4)合成抵抗は100(V)/5.333(A)=18.75(Ω)
合ってますね~。

種明かし(ほんのちょっとだけムズい)。
合成抵抗=電圧/(電流1+電流2)で、
電流=電圧/抵抗
ですから合成抵抗=電圧/(電圧/抵抗1+電圧/抵抗2)と書き換えられます。
電圧はいくらでもいいので、とりあえず1(V)とすると、この式は
合成抵抗=1/(1/抵抗1+1/抵抗2)となり、
カッコ内を変形すると
合成抵抗=1/(抵抗2/抵抗1×抵抗2+抵抗1/抵抗1×抵抗2)になりますので
合成抵抗=1/((抵抗2+抵抗1)/抵抗1×抵抗2)と変形すると、結局

合成抵抗=抵抗1×抵抗2/(抵抗1+抵抗2)が出てくるってわけです。
中学校の数学で解けますが、これは分からなくても上で検算できましたのでこの計算式は使えます。
但し、抵抗2個の場合までです。
3個以上の場合は2個ずつ計算を繰り返していきます。

さて、ようやくこれで基礎編が終わり、実践編に進めそうです。
※ちなみに、この文章は電気の本とかネットを全く見ないで書いておりますので、表現がおかしいところも多少、いやかなりあるかも知れません。

では次はステージ2の実践編です。
こちら
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# by nari-masa | 2017-05-05 13:40 | 電気制御 | Comments(0)