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2012年 06月 24日

マイクロエース製EF55先輪2軸化の手順書(準備編)

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有井(マイクロエース)製EF55の先台車2軸化の手順を記録しておきます。当廠のEF55はモーター換装とか第2エンドデッキ固定とかいろいろ弄り廻しておりますが、ここでは最も単純化して先台車2軸化のみに絞って記述します。
工作はそれなりの難易度ではありますが、著しく困難とか、特殊な工具が必要ということはありません。工具はピンバイスとニッパーとヤスリと精密ドライバーくらいです。テクニックよりも決断力、思い切りの良さが求められるかと思います。

改造後の通過可能曲線は当廠のR317は問題ありませんが、それ以下のカーブレールがないため未検証です。R280は分かりませんがR243は多分通りません。

★この記事は改造をお勧めしているわけではありませんし、改造の結果を保証するものでもありません。改造の結果に対し当方は責任を負えませんので、くれぐれも宜しくお願い致します。

では、始めます。



(1)改造の基本となる考え方
①EF55 2軸先台車化の問題点と解決策
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一般的な旅客用旧型電気機関車のNゲージモデルは、両主台車の第1動軸と第2動軸の間にウォームホイールがあり、ここで車体に対し主台車が首を振って線路のカーブに追従する構造になっています。そして2軸先台車は主台車枠の一端に揺動自由に結合されています。

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この構造だと曲線で2軸先台車が大きく首を振ることになりますが、通常の機関車では2軸先台車上にはデッキが乗っていて一緒に首を振るので支障はありません(KATOのEF57リニューアル品を除きます)。

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ところがEF55の場合は第1エンドにスカートがあり、2軸先台車が大きく首を振ると前方の先輪がスカートの内側に干渉してカーブを曲がれなくなってしまいます。マイクロエースがEF55の第1エンド側先台車を1軸としている最大の理由がこれです。

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EF55の先台車2軸化の成否は曲線通過時に先輪とスカートの干渉を如何に回避するかにかかっています。回避策はいくつかありますが、当廠が採用した方法では第1エンド側のボギーセンターを主台車の第1・第2動軸間ではなく先台車の中心とし、曲線通過時に先台車が車体中心線から大きく逸脱しないようにしています。これは当廠オリジナルのアイディアではなく、既に他の方がBLOG等で同様の方法を発表されています。

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改造後、車体は第1エンド側2軸先台車と第2エンド側主台車でボギー構造に支持されることになります。

②第1エンド側主台車の支持方式
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改造の結果、第1エンド側主台車はEF65など新型F級電機の中間台車のような状態、即ち車体に対して横移動を許容しないと曲線を通過できなくなります。このため第1主台車はウォームホイールを根元から切断し、ダイカストブロックに対してフリーにしてしまいます。この第1主台車をどのように支持するかが次のポイントです。当廠ではできるだけ簡単な加工で済むように、第1主台車と第2主台車をドローバーで結んで第2主台車で推進するようにしています。この方法は多分、当廠オリジナルかと思います。他の方の作例では第1主台車を先台車にぶら下げる方式が多く採用されています。

③牽引力の確保
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動力台車が片側だけになってしまうので牽引力の確保が課題になります。これは2個のトラクションタイヤを第2主台車の第1動軸に集中することでかなり改善します。これは当廠がグリーンマックス製新型動力ユニット(2個モーター仕様)の脱線対策に採用している方法です。

④集電性能の改善
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最後の課題は集電です。先台車と第2主台車だけで車体(ダイカストブロック)を支持していますので、そのままでは実質的な集電が第2主台車のみとなり、かつ第2主台車の第1動軸は両輪が絶縁体のトラクションタイヤですから、集電不良で円滑に走行できません。そのため第1主台車からも集電してやる必要があります。当廠ではダイカストブロックの下面を磨いて全面通電可能とし、両主台車の数ヶ所に通電用コイルスプリングを設けることで台車が横に動いても集電できるようにしています。これも当廠オリジナルと思いますが、TOMIX製機関車の集電方法からヒントを得ました。

(2)改造に必要なスキル
次の技能を有することが望ましいです。
①マイクロエース製旧型電気機関車の動力ユニットと動力台車の分解・再組立ができること。
②ピンバイスによりφ0.8~φ1.6の穴明けを必要な精度で行なえること。
③Nゲージ車輌をメーカー推奨でない方法で改造した経験があることが望ましいです。

(3)必要部品
①マイクロエース製EF55 1輌(展示用先輪を含む)
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②2軸先台車 1組 ワールド工芸製EF53/59用/EF55用真鍮エッチング板またはマイクロエース製(ジャンク品等から調達)
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ワールド工芸製EF53,59用先台車真鍮エッチング板
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ワールド工芸製EF53,59用先台車組立後(EF55用も使用可)
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マイクロエース製2軸先台車(一部切断して使用)

★2軸先台車をどうやって調達するかが一番の問題かと思いますが、当廠の場合、2軸先台車は走行用性能部品でありダイカストブロックの荷重が直接かかることから、必要な強度と精度を確保するためにワールド工芸製のEF53/59用先台車(真鍮エッチング製)を通販で購入して使用しました。価格は記憶しておりませんが同社のスポーク車輪より安かったので300円~500円ではなかったかと思います。現在でも在庫があるかはメーカーに問い合わせてください。ただ、ここにメールアドレスを掲載してもメーカーにご迷惑なので、必要な方はご自分でお調べください。
マイクロエース製旧型電気機関車の2軸先台車を使用する場合、EF57やEF58は外台枠ですが、車輪自体は内台枠で支持されていますので台車レリーフとカプラーポケットを切断すれば使用できます。EF53、およびその改造型のEF59用はカプラーポケット切断のみで使用できます。
この部分をプラバンで自作されている方もおられます。

③TOMIX製集電スプリング
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JS18 2個(4個入1箱)
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JS06またはJS17 4個(4個入1箱)

④TOMIX製集電シュー
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JS21 6個(4個入2箱)(TOMIX製室内照明ユニット付属シュー余剰品で可)

⑤小ねじ
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(M1×5mm 2本、M2×10mm皿小ネジ 1本、M2,M3ナット、M3,M4ステンレスワッシャ)DIY店等で入手

⑥t0.8程度のABS樹脂板(ドローバー用)
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グリーンマックス製の床板やABS樹脂製の廃車体が利用可。

★画像はグリーンマックス製完成車輌の床板ですが、秋葉原や横浜のグリーンマックス・ザ・ストアーでバルクパーツを入手できます。短期間ならばプラバンで代用しても構いません。真鍮板はポイントでショートの危険があるのでお推めしません。

(4)必要工具
①ピンバイス
②ドリル刃 φ0.8、φ1.2、φ1.6
③プラスチック用ニッパー
④精密ドライバー
⑤組ヤスリ
⑥紙ヤスリ #400程度

施工編へ続きます。
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by nari-masa | 2012-06-24 13:37 | 旧型電関(N) | Comments(0)


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