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2010年 05月 23日

EF57(KATO製:品番3003)の動力ユニット分解整備

ほとんど新品同様の中古で購入したKATOのEF57ですが、さすがに10年前の製品で、かつ10年間走行させていなかったためか、走らせると動力ユニットからジージーという気になる雑音がします。特に低速域で異音がひどく、走り出しもラビットスタートとは言わないまでも、あまりスムースとは言えないため、思い切って分解整備をかけることにしました。一度、室内色塗装のためにボディと動力ユニットを外した感じでは有井機の動力ユニットと概ね同等の駆動機構と判断しました。
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ボディと動力ユニットを分解し、動力台車を外して下から見たところです。有井機と同じような2つ割のダイカストブロックで、ウォームギヤが見えます。
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動力ユニットの上面です。両端にある77Aの基板はヘッドライトユニットですが、まだ麦球(電球)式です。どこかからLEDを調達しようと思います。
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ユニット両端上部にある黒いプラスチックの遮光部品を外してから両端のネジ2本を外すとダイカストブロックが分解できます。この辺は有井製と良く似ています(有井は先にエアータンクを外しますが、KATO製は遮光部品を外します)。内部構造も良く似ています。
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ウォームギヤシャフトの支持方式は有井と同じですが、こちらはモーター軸からウォーム軸への動力伝達がシリコンゴムチューブではなく樹脂製のハースカプリングになっています。KATOのほうが設計時期が古いと思いますが、機械的構造としては高級感があります。どちらも両軸の軸心偏倚(要するに同軸度不良)を吸収するための機構ですが、当然ハースカプリングのほうが許容偏倚量が小さく、総体的に高い部品精度を要求されます。
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モーターです。GM-5と思われる5極モーターですが、単体で電圧をかけるとスムースに回転したので、そのまま使用することにしました。
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ハースカプリングとウォーム軸承にタミヤのセラミックグリスをつけて再組み付けします。但し画像はグリスの付けすぎです(笑
これで超スローも効くようになりました。
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動力台車ですが、この台車は中央軸(第2動輪)の片側にトラクションタイヤが装着されています。しかし、これだと平坦線から勾配区間への入口など線路形状が凹形になるところでは第1動輪と第3動輪(ダミー軸)で台車が支持されるために第2動輪がレールから浮いてしまい、一時的にトラクションタイヤが無効になって牽引力が急減する可能性があります。この理由でKATOの近作EF15や有井の機関車は第1動輪にトラクションタイヤを入れていると考えられます。機関車の車重は第1動輪と第2動輪の中間にかかり、第3動輪(このEF57や有井機ではダミーの空転輪)にはほとんど掛かりませんので、線路形状が凹形でも凸形(勾配線の頂上付近)でも第1動輪がレールから離れることはないからです。
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そこで、この機関車では思い切った処置をしてみました。まず2個のトラクションタイヤを嵌め換え、片側の第1動輪に集中させます。丁度KATOのEF15のようになります。
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当然、反対側の動力台車にはトラクションタイヤがありません。こちらは集電に専念させます。これは当分廠がGM製の京急N1000形や2100形完成品で採用している方法(あのツインモーター駆動はそうしないと脱線の危険が大きいため)ですが、こうすると当然のことながら機関車の進行方向によって牽引力にかなり大きな差が出ることになります。普通はこんなことはしないでしょうが、模型の場合、別に機関車をどちら向きに連結してもさほどおかしくはないので(列車の編成と機関車の向きが一致していないと気になる人はともかく)、常にトレーラーに近いほうにトラクションタイヤが来るように連結すれば最大の牽引力を得られるわけです。但し、まだ牽引力のテスト等はしていません(一応、走行することは確認しましたが)。最後に田宮の接点グリスを接触部に塗りこんで全体を組み上げます。

追記2010.5.23
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トラクションタイヤを第1動軸に移設して走行させると、ときどき息をつくような動きと前照灯のちらつきがあり、軸重のバランスを見ると車重のほとんどが第1軸に掛かっているようでしたので、トラクションタイヤを第2軸に移動させました。結果、息をつくような動きがなくなりスムースに走行するようになりました。結局、このユニットは主として第1軸から集電しており、第3軸はあまり集電に関与していないようです。一連の分解整備で静粛性はかなり向上しました。スロースタート性能はもう少しというところでしたが、モーターにユニクリーン1滴でずいぶん改善されました。
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by nari-masa | 2010-05-23 18:55 | 旧型電関(N) | Comments(0)


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